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はじめに
これまで確定申告期間においては、納税者から申告相談に対応するため日曜日も税務署を開けて対応してきた。これを当局では「閉庁日対応」と呼び、平成15年分の確定申告から実施してきたが、一部の税務署では今後、縮小・廃止で動くことを検討している。閉庁日対応については国税審議会でも取り上げられており、今後の当局の動きに注視したい。
国税庁が2024年5月30日に公表した「令和6年分の所得税等の確定申告状況」等の資料によると、確定申告期間中に一部税務署で実施していた日曜日の相談対応(閉庁日対応)について、段階的な縮小や廃止の方針が示されている。
1.日曜開庁の相談者は減少傾向
閉庁日対応は、給与所得者を中心とした納税者が「休日に申告相談を行いたい」というニーズに応える形で、平成15年分の確定申告から一部の税務署においてスタート。期間中の日曜日に2日間、休日の相談対応(閉庁日対応)を実施してきたが、令和5年分の確定申告からは1日に縮小された。国税庁では、今後も段階的に縮小・廃止する方向で検討を進めていくとしており、国税審議会でも同問題が議論として取り上げられている。
令和6年分の確定申告においては、閉庁日に来場し確定申告会場で申告を行った納税者数は約6万人で、前年から約1万人減少している。2日間実施された最後の年である令和4年分と比べると約5万人減少しており、ピーク時だった平成28年の約20万人と比較すれば、わずか3割程度まで落ち込んでいる。

(出典:国税庁HP 「令和6年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」)
この閉庁日の来場者数の減少について、国税庁は複数の要因を挙げているが、その中でも「近年のe-Taxの機能改善や、確定申告会場におけるスマートフォンを利用したe-Taxでの申告相談の実施が大きな役割を果たしている」と分析。これにより、休日に直接税務署を訪れる必要性が大幅に軽減されたとしている。
2.オンライン相談やリモート支援導入の検討も
また、閉庁日対応に関しては、2025年3月24日に開催された国税審議会でも議論として取り上げられており、同会の土居丈朗委員(慶應義塾大学教授)は、「閉庁日における特別な対応について、今こそ抜本的に検討を行う時期に来ている」とコメント。同審議会では、現行の確定申告の運営をさらに効率化すること、そして税務署のマンパワーを有効活用し、調査事務など他の業務に振り向ける必要性が示された。
国税庁からは、閉庁日対応について、「マンパワー、これを有効活用して調査事務に振り向けるという観点からも、現行の確定申告の運営をさらに効率化するとともに、閉庁日対応の縮減、あるいは廃止を含めた確定申告会場運営、このあり方自体についても今後しっかりと検討を進めていきたい」などと回答した。
今後、e-Taxのさらなる普及促進と、平日しか訪問できない納税者に向けた代替サービスの充実が今後の焦点になることが予想される。そうなると、オンライン相談やリモート支援の導入が検討される可能性もある。
